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Chad Eaton a.k.a TIMBER!

ELEMENTを代表するアーティスト、日本で2度目のライブペイントを開催。

ELEMENT & TIMBER! present “SPILT PAINT”

自然におもきを置いているELEMENT。そのブランドのアイデンティティを独自の視点でビジュアライズし、長い間ブランドを代表するアーティストとしてアートワークを手がけるTIMBER!ことチャド・イートン。そんな彼が神南坂JOURNAL STANDARDにてライブペイントを行うということで今回のコレクションについてインタビューを行い、大盛況を納めた会場の写真とともに掲載する。

Text: Ryosei Homma

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ー1年ぶりの日本はどうですか?

前回も桜が咲いているときに来たんだけど、今回もまた桜を見ることができてよかったよ。到着したばかりでまだ観光にいけてないんだけど、これから3週間ぐらい日本にステイして全国各地を旅行しようと思うんだ。

ーでは簡単に自己紹介をお願いします。

TIMBER!の名称で知られているんだけどそれは僕のやっているブランド名で本名はチャド・イートンっていうんだ。ロサンゼルスで生まれ育ち、今でもL.A.をベースにイラストレーターやグラフィックデザイナーをやっているよ。ペインターやアーティストと呼んでくれる人もいるんだ。子供の頃から絵を描くのが好きでずっと何かしらドローイングしていたんだけど、12歳ぐらいからスケートボードにハマってそっからしばらくはスケート漬けの毎日だったんだ。当時ほどは滑ってないけど、今でもスケートをやっているよ。最近は旅行が好きで、よく行くようになったね。日本に来る前もヨーロッパにツアーで行ってきたよ。

ー作品を制作しているときに心がけていることはありますか?

コレクションのテーマによって様々なんだけど、肝心なことは一つのストーリーを作品の中で表現することなんだ。例えばTIMBER!のために描き下ろす作品は主に森の中で起こるシチュエーションを切り取り、僕の中に存在するキャラクター達をテーマに沿った役割を持たせることでストーリーができるんだ。“SPILT PAINT”ではキャラクター達がペインターになることで一つの世界が完成したよ。今までにないぐらい最高のコレクションが出来上がったと感じるんだ。

―どのようにして今回のコレクションのアイディアは生まれましたか?

多くの作品を制作していく中で、自分にあった画材がだんだんわかってきたんだ。どんなブラシを買えばいいのか、なんの塗料が自分のスタイルに一番合うのかとかね。それでふと、自分はホームセンターのペイントコーナーで画材を選んでいるって気がついたんだ。まるで、ハウスペインターのように彼らが主に使用しているブラシや塗料を選んで購入している。ただの絵描きが塗装屋さんが使う道具をアートのために使っているんだ。そこでいつもハウスペイントの場所で画材を揃えるから、ハウスペインターを題材にした作品を作ろうと思いつき“SPILT PAINT”が生まれたんだ。

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―版画のようなタッチの印象を持ちますがペイント以外に版画などにも取り組んでいるんですか?

多くの人がそういった印象を持ってくれていて、よく聞かれるんだ(笑)。でも、絵を描き始めた頃はそんなことなんて全く頭に無かったよ。版画について何にも知らなかったんだ。どんどん作品が広まるにつれ、そう聞かれるようになってから自分でも似てるって気がついた。TIMBER!(木が倒れるぞ!)っていうブランド名だから偶然にも名前とアートワークがいい感じにマッチしている様に感じるよ。

―先程ツアーでヨーロッパに行ったと言っていましたが、どうでしたか?

そう、日本に来る前にフランスとイタリアに行ってきたんだ。ELEMENTチームが今回の“SPILT PAINT TOUR”のために塗装されたバンを用意してくれて、チームのマネージャーやカメラマン達と交代で運転しながら2カ国のいろんな店を回ってライブペイントや講演会をやってきたよ。まずフランスの首都パリからスタートして、それから南西部を経由してイタリアとの国境にあるアルプス山脈を越えてミラノで最後のイベントを行ったんだ。

―オーディエンスの反応はどうでしたか?

それぞれの国でオーディエンスの反応、アートワークに対する視点や感じ取り方は違ったけど、どこに行っても今回のコレクションはすごく良いって言ってもらえたよ。特にフランスではライブペイントでショップの壁に直接描かせてもらって、オーディエンスにも大盛況だったよ。日本の反応がどうなのかこのあとのライブペイントが楽しみだよ。

―最後に次のコレクションの予定などはありますか?

今年の秋に次のコレクションをELEMENTからリリースする予定だよ。そのコレクションはオールドスタイルの模様をテーマにしていて、完成するまでに長いこと時間を掛けたんだ。2020年の春にはトラディショナルな日本画、浮世絵などにインスパイアされた作品を発表しようと思っているよ。個人的には日本の“妖怪”が大好きだから それをテーマに、自分なりに新たなキャラクターを描いて面白いプロダクトを作りたいんだ。その次はニューヨークスタイルの作品を制作したいんだけど、頭の中に空想はあるんだけでまだ何にも取りかかってないよ。今回の“SPILT PAINT”は自分の作品の中で最高傑作だと感じるんだ。だから次回からの作品も、楽しみながらより良いものを制作しようと思うよ。

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