多様な生き方を体現している女性の姿とともに緑豊かな自然を、インクや水彩を用いた絵画、イラスト作品として展開する堀内 結の個展が六本木のCLEAR GALLERYにて開催される。
堀内 結は、雑誌のイラストからショップやホテルの壁画といった大型作品まで幅広い活動をしており、なかでも、緑の中に佇む女性の後ろ姿を描いた水彩画シリーズ『FROM BEHIND』は彼女の主要な作品として継続して描かれています。
本シリーズに登場する女性の容姿や場所は様々であり、「彼女たち」の姿には、堀内 自身の心に残る風景と死生観が同居する。本シリーズのきっかけとなったのは、 ロンドンの古い墓地の中で外部から忘れ去られたようなうっそうした緑の中に浮かび上がる友人の後ろ姿。堀内はそのイメージを反復するなかで、「彼女たち」の姿は、堀内の身近な亡き女性たちの姿と重なるようになり、彼女たちを偲ぶようなパーソナルな行為としても続けられてきました。
“We must bring salvation back”
by Yui Horiuchi
OPENING RECEPTION : 9月6日(金 ) 7pm – 9:30pm
会期: 2019年9月6日 – 10月5日
会場 : 東京都港区六本木7-18-8岸田ビル2F
Open : 火~金曜日 14 -19 時、土曜日 11-19 時 Close : Sunday, Monday, National holidays
堀内結 Yui Horiuchi
February 5, 1989/ Japanese Artist
堀内結は、東京を拠点に活動するアーティスト。2011年に多摩美術大学の油絵専攻を卒業したのち、現在に至るまで多様な作家活動を展開させてきました。扱うメディアは、主にインクと透明水彩を用いた絵画、イラストの他、刺繍を使った作品も手がけています。堀内自身の死生観が静かに織り込まれたシリーズ、FROM BEHINDは彼女の心の中に浮かび上がる風景を描き出しています。匿名の女性、場所を用いて制作を続ける中、近年は、映画のワンシーンをポートレートの背景として取り込んだ新シリーズにも挑戦しています。また刺繍作品に関しては、使い古しのテーブルクロスやエコバッグなど、いわゆるファウンドオブジェクトにデザインを施してきました。物そのものに内在する記憶や物語と戯れるだけではなく、作品を、身につけたり、持ち運びができるものへと変化させるのです。このような作家活動に加え、現在までに雑誌や各国のファッション、コスメブランドといったクライアントへの作品提供も積極的に行っています。
ANNA MAGAZINE WEB では、” GIRL’S QUOTES” と題した企画を連載中。