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ラリー・クラークから、ファンへの感謝ともいえる展覧会「TOKYO 100」GALLERY TARGET

byHidenori Matsuoka

世界中の多くのフォトグラファーや映画作品、ストリートカルチャーやファッションデザイナーにまで多大なる影響を与えたラリー・クラーク自身が、1992年から2010年までの間に発表した「KIDS/キッズ」(1995)、「BULLY/ブリー」(2001)、「Ken Park/ケン・パーク」(2002)、「Wassup Rockers/ワサップ!」(2005)、などの代表的な撮影シーンや、それらの作品のロケーションで撮り下ろした多くのスナップショット、Supremeのカレンダー撮影の際に撮り下ろした貴重なポートレートやセルフポートレートを今回ニューヨークやロンドン、LAでの開催を経て、東京にて初の展示と販売する。

 

この展覧会を始めるにあたり、73歳になったラリー・クラークは、今まで撮りためてある多くの写真をどうしようかと考え、美術館へのアーカイブ寄付やオークションで売るのではなく、今までのキャリアを支えてきてくれた多くのファンや友人に持ってもらおうとの自身の熱い思いからこの展覧会はスタートしたのだという。
 
ラリー・クラークは「この展覧会は今まで何度も自分の展覧会に来てくれ1万ドルや1.5万ドルするプリントを買えなかったファンの子達へ、これはスケーターやコレクター達へのお土産や記念品とし、自分がハッピーに死ぬためのお返しなんだ」と語っている。2013年初め、ニューヨークのロウアー・イーストサイドにあるホーム・アローン2にて「LARRY CALRK 100」はスタートし、ラリー・クラーク自身の古くからの友人で映画「KIDS/キッズ」にて鮮烈なデビューを果たした俳優でギャラリストでもあるレオ・フィッツパトリックが今回の展覧会のキュレーターを務める。
 
「TOKYO 100」では、大きな木製のクレートをギャラリーの中央に設置し、中に写真を積み上げオーディエンスに見せるという。作品は主に、薬局や一時間プリントでラリー・クラーク自身がプリントをしたもので102×152mm (4 x 6)のカラープリントを各15,000円で販売される。メトロポリタン美術館やニューヨーク近代美術館をはじめとした世界中の名だたる美術館にコレクションされているアーカイブ作品を間近で見て購入することが出来、何百枚とある作品の中から、新しいラリー・クラークの側面を見出し、そしてそれを持って帰ることができる唯一の展覧会が「TOKYO 100」なのだ。