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“FIXED CONTAINED”

東京・天王洲にアメリカの『今』のアートシーンが分かる、7人の人気アーティストが集う。

byRyosei Homma

アメリカをベースに活躍する7人のアーティストのグループ展“FIXED CONTAINED”が、東京・天王洲の「KOTARO NUKAGA」で開催される。参加アーティストはブライアン・アルフレッド(Brian Alfred)、フィレレイ・バエズ(Firelei Báez)、カルロス・ロロン(Carlos Rolón)、インカ・エッセンハイ(Inka Essenhigh)、ニール・ホッド(Nir Hod)、トニー・マテリ(Tony Matelli)、そしてゲストキュレーターでもある松山智一。また、初日となる4/20には来日する4人のアーティスト、アルフレッド、ホッド、ロロン、松山を交えたアーティストトークをギャラリー内にて開催。同日18:00よりオープニングレセプションが行われる。
今回の個展“FIXED CONTAINED”開催にあたり、KOTARO NUKAGAから届いた案内を下記に紹介する。
貴重な作品を直接感じることのできるこの機会を見逃さないで頂きたい。



本展で紹介するのは、今見るべきアメリカのコンテンポラリーアートシーンを代表する人気アーティストたち。大手ギャラリーに所属する者も多く、彼/彼女らの作品はニューヨーク近代美術館(MoMA)やホイットニー美術館を始めとする世界の美術館や有名コレクターによって所蔵されている。今回このような素晴らしいアーティストが一堂に会するのは、本展のゲストキュレーターであるアーティスト松山智一と、弊ギャラリー代表の額賀古太郎がテーマとして掲げた『現代アートにおける装飾美の可能性』にアーティスト達が共感してくれたため。展覧会タイトル“FIXED CONTAINED”は、これらのアーティストが歴史や文化、そして現代社会から様々な情報を抽出して編集(Fixed)し、その高密度の器(Contained)のような作品からは全く新しい表現が生まれるところから名付けられた。彼/彼女らの新しい表現は平面性や装飾性というアートのベーシックな作法を踏まえるが、そこには未知なる可能性が広がっている。
   
7人の作風を簡単に紹介すると、まずアルフレッドのペインティングは、平面性が特徴。抽象的な線を用いることで都市風景の骨格を浮き彫りにし、そこに見える社会構造を描写する。エッセンハイは動植物や建築物のフォルムを有機的に用い、まるでファンタジーのような、未知なる風景を生み出している。バエズは自身のルーツに因む文様を多層的に用いながら、文化的、歴史的な背景に根差した流動的で強い精神性を持つ女性の肖像を描き、未来の可能性を主張する。一方、マテリの造る立体作品は大理石や塗装された青銅などの素材を使い、古代の彫刻に果物などの日常にある儚いモノを組み合わせることで、アートと現実に横たわる矛盾や永遠性を考えさせる。ロロンは平坦な金箔や鏡を背景に、東洋絵画古来の花鳥画を思わせる花や模様を、まるで万華鏡を覗いたかのような整然としたカオスとして描写する。ホッドは自身で開発した画材により輝く鏡面を描写し、鑑賞者の姿をぼんやりと作品の中に投影することで、鑑賞者自身にアートの意味を自問させる。松山は日常的に氾濫している広告などのイメージソースと伝統的な図像と融合させ、異文化が混じり合う「今」を同時代的なビジョンを用いて創造する。
   
本展の開催に際し、4月20日(土)16:00より、来日する4人のアーティスト、アルフレッド、ホッド、ロロン、松山を交えたアーティストトークをギャラリー内にて開催します。オープニングレセプションは同日18:00から。多くの皆様にご参加いただき、そして展覧会をご高覧いただけますようお願い申し上げます。


fixedcontained
“FIXED CONTAINED”
アーティスト:ブライアン・アルフレッド(Brian Alfred)、フィレレイ・バエズ(Firelei Báez)、インカ・エッセンハイ(Inka Essenhigh)、ニール・ホッド(Nir Hod)、カルロス・ロロン(Carlos Rolón)、トニー・マテリ(Tony Matelli)、松山 智一(Tomokazu Matsuyama)
キュレーション:松山智一
会場:KOTARO NUKAGA
住所:東京都品川区東品川1-33-10 TERRADA Art Complex 3F
会期:4/20(土) – 6/29(日)
[火・水・木・土]:11:00〜18:00
[金]:11:00〜20:00
※日月祝休廊

アーティストトーク:4/20(土)16:00
オープニングレセプション:4/20(土)18:00

1_BrianAlfred_SkyTreeView
Brian Alfred
Sky Tree View, 2018
Acryric on canvas, 40.6 x 50.8 cm

2_FireleiBaez_TBC(floating_woman)
Firelei Báez
タイトル未定 (floating woman), 2019
Acrylic on canvas, 109.2 x 115.6 cm

3_InkaEsshenhigh_TBC2
Inka Essenhigh
タイトル未定, 2019
Enamel on canvas, 81.3 x 60.9 cm

6_CarlosRolon_GilttheLily2
CarlosRolón
Gild the Lily (Caribbean HybridⅡ), 2018
Oil, ink, and 24kt gold leaf on linen, 182.9 x 137.2 cm

4_NirHod_THELIFEWELEFTBEHIND
Nir Hod
THE LIFE WE LEFT BEHIND, 2019
Oil paint under chromed canvas, 228.6 x 160.2 x 4 cm

5_TonyMatelli_Bust(w:Grapefruits)
Tony Matelli
Bust, 2019
Concrete, painted bronze, painted urethane, 91.4 x 60.9 x 43.2 cm

7_TomokazuMatsuyama_SwellBeingYourself
Tomokazu Matsuyama
Swell Being Yourself, 2019
Acrylic and mixed media on canvas, 261.5 x 185.5 x 4 cm