アンダーグラウンドカルチャーに精通し、HIDDEN CHAMPIONにもコアなアーティストの記事を執筆してくれているフォトグラファーの「Yoshi Yubai」。これまでにHIDDEN CHAMPIONの誌面においても、ギャラリーで物議を醸した画家ガイ・コーウェル(Guy Colwell)や、初期パンクシーンを捉えたフォトグラファー、ジム・ジョコイ(Jim Jocoy)などのコアな人物を紹介してくれた人物だ。
そんな彼がこの度、新作個展をサンフランシスコで開催する。近くに住んでいる方や、旅行で渡米中の方にはぜひチェックしていただきたい。HIDDEN CHAMPIONに送られてきたこの展示に関する作家からの文章を下記に掲載する。
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この度、RE/Search Publications主催でサンフランシスコのMule Galleryにて新作カラー写真を発表します。その名も『Toxic Swan Lake』。先日、地元の友達とお好み焼きを食べに行った時、壁にかけてあった『白鳥の湖』のポスターを見て決めたタイトルです。意味は、、、ありません(笑)。僕の永遠のテーマ、『テクノ歌謡とブラックメタル』のテクノ歌謡サイドになります。コンセプトとしては、49.99%ギャグ、50.01%本気。その際どい0.02%のところで「アート」を感じて欲しいです。山下久美子の『赤道小町ドキッ』や中森明菜の『愛撫』のように、、、
今までモノクロのストリート・スナップを中心に発表して来ましたが、もともと写真に出会う前、Pファンクや横尾忠則、サイケデリックが大好きだっただけに色彩に対するフラストレーションは爆発寸前でした。
カメラを持てば世界中どこにでも行けるという写真の素晴らしさと、絵画の領域に踏み込みたいという欲求が交差した結果です。カメラは単なるスキャナー、決定的瞬間はゼロ。一見ギャグにしか見えませんが、これこそストリート・スナップの進化系、21世紀にあるべき姿だと思っています。
そして何よりも、これは現代写真の金字塔『写真よさようなら』への僕からの返答です。
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Toxic Swan Lake by Yoshi Yubai
会場:Mule Gallery
住所:80 Fresno St. San Francisco, CA
会期:2月7日(金) – 3月27日(金) 水-金:13 – 18時
オープニングレセプション
会場:Mule Gallery
日時:2月7日(金)、18 – 21時